2つの池の周りに緑豊かな風景が広がる。

京都仙洞御所は、江戸時代の始め、皇位を退かれた後水尾上皇の御所として建てられました。その後何度か火災と再建が行われましたが、現在は建物はなく庭園が残されています。

庭園は、二条城二の丸庭園なども手がけた、幕府の作事奉行、小堀遠州が寛永13年(1636年)に作庭し、28年後の寛文4年(1664年)に後水尾上皇が手を加えたものと言われています。回遊式庭園となっており、北池と南池をめぐりながら、季節折々の変化に富んだ風景が楽しめます。

また、京都仙洞御所の北側に隣接する京都大宮御所は、後水尾天皇の皇后であり、徳川秀忠の娘である東福門院和子の御所として建てられたものです。その後は、皇太后などの女院御所として使われましたが、仙洞御所同様再三の火災で焼失し、現在の建物は孝明天皇の皇后である英照皇太后の御所として建てられたものです。天皇陛下や皇太子殿下、また、国賓が入洛された時の宿泊等に利用されています。